投資指標にPBRを使わない理由

過去記事のリライトです。
昔無料ブログで、書いた内容をこちらに移植。

株式投資では様々な投資に関する指標がありますが、その代表格であるPBR、私の運用では、この指標を使うことはほぼありません。

その理由を整理してみたいと思います。

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一般的なPBRの解釈とPBRの弱点

PBRは、
PBR=株価÷1株あたり資産
と計算される指標です。

一般的には、PBRが1杯を割れると株価が割安になっていると評価されますが、その理由は、
「PBR1倍割れの状態は、時価総額が会社の解散価値より小さいため、株価は割安(=株式を全部購入して、負債も全部返済して、資産を全部売却すると利益がでる)」
というものです。

しかし、この考え方の前提には、
・資産が全て簿価で現金化できる
・会社の利益の多くが貸借対照表上の資産から得られる
という暗黙の前提が置かれています。

特に後者については最近は大きな資産(不動産とか機械とか)を持たなくても利益が上げられる業種が増えてきていることから、PBRが機能しなくなってきています。

貸借対照表に現れない資産(わかりやすいのは人)に利益構造が依存しているような業種では、見かけ上の資産に比べて利益が大きくなるため、PBR1倍割れ、という目安が機能しなくなります。

単純に1倍を基準にするのではなく、同じ業種の中で比較する、とか、時系列で評価するなど少し工夫が必要な指標になります。

私なりのPBRの解釈

まず、代表的な指標であるPBR・PER・ROEの関係を見てみます。
PBR=株価÷一株辺り純資産
PER=株価÷一株辺り純利益
ROE=純利益÷純資産
なので、
PBR=PER×ROE
とかけます。

さらに、PERの逆数は、株価(=時価総額)に対する純利益の割合となるため、その企業を時価総額で買収したときに得られる利回りです。

買収したときの利回りというのは、多少語弊がありますが、要するに市場参加者が、その会社の株価に求める利回りであり、この利回りが高いということは、投資家から見た資本効率性を表します。

一方、ROEは純資産に対する利益であり、会社側から見た資本効率性を表します。

つまり、
PBR=会社にとっての資本効率性÷投資家にとっての資本効率性
と書くことができます。

このように書くとPBR1倍割れ銘柄は、次の2通りの解釈が出来ます。

①単純に分子が小さい⇛会社にとっての資本効率性が低い⇛効率的に利益を生み出せていない

②分子は十分大きいが、それ以上に、分母が大きい
⇛投資家から見た利回りが十分大きく、投資効率が良い

PBRが1倍を割れている企業のうち、狙うべきは②ですが、市場全体の株価がかなり大きく下がらないと②のような企業は多くは出てこないと感じています。
(特にオフバランス項目が利益にとって重要な会社ならなおさら)

①の企業はいわゆるバリュートラップにハマりやすい企業に見えるので、私は投資対象に入れることはありません。

とにかく、資本効率性という観点からPBRを見た場合、PBRが小さいことは必ずしもメリットに見えないため、私はあまりこの指標を重要視していません。

もちろん他の指標でも同様に表面的な数値だけを見るのでは、間違いが起こりやすいので、PBRを悪者にしたいわけではありません。

PBRは使い方によっては有効な指標です。大切なのは、その使い方が自身の投資方針にあっているか、PBR以外の指標も組み合わせてつかっているか、ということでしょう。

PBRはたまたま私に合っていないというだけの話です。

また、同じ指標であっても角度を変えると違う見方もありますので、単なる教科書的な理解に留まらず、自身で内容を消化することが大切です。

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